2014年1月13日月曜日

Quantic/The Best of Quantic

イギリス人のミュージシャン、プロデューサーによるベストアルバム。
2011年にTru Thoughtsからリリースされた。
ベストアルバムって今ではあまり買わなくなってしまったね。というか日本のメジャーなアーティストはベストアルバム出し過ぎなんじゃないだろうか。まあ一番売れるんだろうけどさ。

Quanticはイギリス人のWill Hollandのプロジェクト。Hollandはイギリス生まれ、本国でミュージシャンとしての地位を築いた後、2007年に南米のコロンビアに移住している。

初め私はジャズっぽいテクノかなと思ってこのCDを買ったんだけど、兎に角Will Hollandという人の懐の広さに驚かされるのは、かなり多岐にわたりジャンルを横断したようなその音楽性である。
ジャズやファンク、ソウルやボサノバはてはトリップホップ(なんとPortisheadの超名曲Wandering Starのカバーも収録されている(これはすごいファンク調だけど))まで兎に角幅が広い。ただ共通して黒人の音楽というか跳ねるようなビートが共通して根底にあって、どの曲も曲調は違えど聴いていると楽しくなって体を揺らしたくなるような音楽である。恐らくHolland本人はプロデューサーというか実際にすべての楽器を自前で演奏している訳ではないのだろうと思う。すべての楽器はかなり自由奔放に演奏している印象なんだよね。このベストアルバム聴いて思ったのは、兎に角楽しそうな当事者感がすごい。プロデューサーといっても上から目線で指図して作っている感じじゃないんよね。

音楽的な基本ははっきりしたビートが主体のブレイクビーツだからとても聴きやすい。ここが屋台骨になっていて、その上に多種多様な音楽をのせてみたって訳だ。
ボーカルもしゃがれた男声、南米情緒たっぷり名伸びやかな女声。アコースティックギターの鋭いのに柔らかな音色。トランペットを始めとした歌うような管楽器。そして跳ねるようなピアノ、ピアノ。私はピアノの音が大好き。暗い曲も良いけど、こういうのもたまには悪くないね。
全体的にすごいクールなのにアツい感じ。というのもやっぱりすぐそこで演奏している臨場感がある。今臨場感のない音源なんてのが珍しいけど。とはいえ演奏している人の息づかいまで聞こえてきそうな音楽というのはなかなかないよね。

本人のQuantic名義だけでなく、様々ミュージシャンとコラボした別名義の曲もたくさん収録されていて、本当にいろんな音楽が楽しめる。ただどれも基本がしっかりしているから以外に私のような門外漢でも聴けちゃうんだよね。
2枚組の大作なんだけどその音楽性もあってか結構通して聴けちゃいますね。
という訳で楽しい音楽聴きたい。能天気な奴じゃなくて生音のやつ!という方には非常にお勧めできるアルバムです。

私はこの曲聴いてこのアルバムを買ったよ。

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